入院生活最後の夜も眠れずで
長かったけどまた日常に戻るんだと思うと
1日でも早く戻りたかったはずなのに
味気ないあのおひたしや毎朝六時の検温のモーニングコール
毎日変わる担当の看護婦さんとの縮まらない距離感や
突撃でお見舞いに来てくれる病院で働くゴマシオのお客さんたちにも会えて
本当に本当にあんなに早く家に帰りたかったのに
最後の夜は何でか少しの名残惜しさがまとわりついてきます
とは言ってもボクにはボクの居場所があるから
昨日、この病院で働く一年以上振りに会う女の子が病室までお見舞いに来てくれて
「病人は甘い方が良いやろ」と
毎日こーちゃんが水筒に入れて持ってきてくれる甘口のミルクコーヒーがあるんだけど
「コーヒー飲む?」って その水筒のコーヒーを
「スッゴい甘いけど良いよね?」ってその水筒のコップに並々と注いで
「ゴマシオさんのコーヒーが病院で飲めるなんて嬉しいなー」なんて言ってくれて
たくさんは飲めない甘いコーヒーを「美味しい」とガブガブ飲み干してくれたその女の子を見て
早くコーヒーを淹れたいなーってそんな風に思いました
今日のコーヒーは人生みたいに苦いのを淹れたい